「だけに」の前は、N, V, イA, ナA, 全部OKです。
~なので、…は当然だ、という意味です。 いい意味でも悪い意味でも使います。
Nの場合
N+だけに
例:日本人だけに、休みの日だけに、有名な店だけに
Nである+だけに
例:人気な映画であるだけに、父親であるだけに
Nであった+だけに
例:スポーツ選手であっただけに、学校の先生であっただけに
例文を読む
例文1
毎日使うベッドだけに、高くてもいいから良いものを買いたい。
意味
毎日使うベッドなので、高くてもいいから良いものを買いたいと思うのは当然だ。
みなさんはどんなベッドに寝ていますか。安いベッドですか、高いベッドですか。
安いベッドはあまり質が良くないかもしれません。しかし、高いベッドはきっと、質がいいでしょう。質は quality です。
ベッドは毎日使うものなので、高くてもいいから良いものを買いたいと思うのは当然です。
Vの場合
Vふつう形+だけに
例:毎日アルバイトをしているだけに、宿題をしないだけに、よく散歩するだけに、作文をたくさん書いただけに、日本語が話せるだけに、先生に怒られただけに
例文を読む
例文1
期待していただけに、テストで100点をとれなかったのがとても残念だ。
意味
期待していたので、テストで100点をとれなくて残念に思うのは当然だ。
テストの前にたくさん勉強をしたら、100点がとれるだろうと期待しますよね。
しかし、実際は50点でした。このとき、残念な気持ちになりますよね。
100点がとれるだろうと期待していたので、100点がとれなくて残念に思うのは当然です。
例文2
両親に心配ばかりさせてきただけに、今度温泉旅行をプレゼントしようと思っている。
意味
今まで両親に心配ばかりさせてきたので、温泉旅行をプレゼントするのは当然だ。
親はいつも子どものことを心配しているものです。ですので、「いつもありがとう」の気持ちで、子どもが親に何かをプレゼントすることがあります。
日本人は温泉が大好きなので、温泉旅行をプレゼントすることがよくあります。
両親に今まで心配ばかりさせてきたので、温泉旅行をプレゼントするのは当然のことです。
例文3
彼女は3年間も日本で暮らしていただけに、さすがに日本語が上手だ。
意味
彼女は3年間も日本で暮らしていたので、日本語が上手なのは当然だ。
みなさんは日本に住んだことがありますか。
はじめは日本語がわからなくても、3年間も日本に住んでいたら、上手になるでしょう。彼女は3年間も日本に住んでいたので、日本語が上手なのは当然のことです。
イAの場合
イAい+だけに
例:汚いだけに、かわいいだけに、重いだけに
イAかった+だけに
例:うるさかっただけに、暑かっただけに、うれしかっただけに
例文を読む
例文1
この町は外国人観光客が多いだけに、英語で書かれたメニューを置く店が多い。
意味
この町は外国人観光客が多いので、英語で書かれたメニューを置く店が多いのは当然だ。
みなさんは今、どこに住んでいますか。私は、日本の札幌という町に住んでいます。外国人観光客が多い町です。
外国人観光客は、日本語がわからない人が多いので、英語のメニューを置くレストランが多いです。外国人観光客が多いので、英語で書かれたメニューを置く店が多いのは当然です。
ナAの場合
ナAな+だけに
例:便利なだけに、真面目なだけに
ナAだった+だけに
例:幸せだっただけに、心配だっただけに
ナAである+だけに
例:ハンサムであるだけに、必要であるだけに
ナAであった+だけに
例:親切であっただけに、楽であっただけに
例文を読む
例文1
弟はフランス語が上手なだけに、フランスで働くことができる。
意味
弟はフランス語が上手なので、フランスで働くことができるのは当然だ。
フランスで働くなら、フランス語は必ず必要です。
弟はフランス語が上手なので、フランスで働くことができるのは当然のことです。
クイズ
次の2つの文は、どちらも正しいでしょうか。
①この本は大切なだけに、誰にも触らせないようにしている。
②この本は大切なだけに、絶対触らないでね。
正しいかどうか判断するために、意味を考えてみましょう。
答えを読む
①の意味は↓
この本は大切なので、誰にも触らせないようにするのは当然だ。
②の意味は↓
この本は大切なので、絶対触らないでねは当然だ。
②はちょっと変ですね。①は正しいですが、②は正しくないです。
では、2つ目の文はどのように直せばいいでしょうか。
「大切なだけに」ではなく、「大切なので、大切だから」にすればいいですね。
まとめ
「だけに」の前は、N, V, イA, ナA, 全部OKです。
~なので、…は当然だ、という意味です。 いい意味でも悪い意味でも使います。
Nの場合
N+だけに
Nである+だけに
Nであった+だけに
Vの場合
Vふつう形+だけに
イAの場合
イAい+だけに
イAかった+だけに
ナAの場合
ナAな+だけに
ナAだった+だけに
ナAである+だけに
ナAであった+だけに
似ている文法
「~だけに…」と意味が似ている文法があります。「~だけあって…」「~のことだから…」です。
「~だけに…」は、良い意味でも悪い意味でも使います。
しかし、「~だけあって…」はいつも良い意味です。感心したり、ほめるときに使います。
「~のことだから…」は、人の性格や様子を見て何かを良そうするときや、想像するときに使います。
「~だけあって…」「~のことだから…」のくわしい説明は、別の記事でしますね。

読んでいただきありがとうございました!
YouTubeも見てみてね!
YouTubeで見る